寝ながらパソコン3

→前回からのつづき。


【寝ながらパソコンをいじる姿勢について】

ベッドで小説やマンガなどを読んだ時、その姿勢は頻繁に変化するものだと思います。時にうつぶせ、あおむけ、ベッドの上で座って読んだり。

PDAUMPCなどの小型デバイスなら別ですが、基本的にパソコンは一度設置したら容易に態勢を変えられませんので、使う時の姿勢は十分に考慮する必要があります。無理な姿勢で使い続けることは体に疲労を与えるだけの行為でしかありません。


・ストレート型

ベッドの頭部側を延長するように台を設置し、そこにパソコンを置いて使用するフォームを「ストレート型」と呼ぶことにします。おそらく一番一般的な設置方法でしょう。
ベッドを含めた最大長がどの設置方法より長くなりますが、ベッドのセンターとディスプレイのセンターを合わせられるためスピーカーを配置した時にも美しいシンメトリー形状となります。

精神的な圧迫感が極めて低く、設置に専用のスタンドが必要なわけでもなく、基本的に一番おすすめできます。

設置する際は極力ディスプレイを低くすることを心掛けましょう。理想としては、キーボードやマウス等はベッド上面と同じ高さ、ディスプレイはそれより10cm〜下げられるだけ(ディスプレイ下部がキーボードに隠れるギリギリまで)下げた方が首や視線への負担が少なくなります。ノートパソコンを使用してる場合はディスプレイとキーボードを分割することは難しいですが、ディスプレイヒンジ側を手前側より低くすることで同様の効果を得られるでしょう。


・横置き型

ベッドの頭部側に、ベッドと平行になるようにパソコンを設置する方法です。ベッドの前後に余裕がない場合はこの設置方法になるでしょう。

配線作業は極めて楽ちんなんですが、設置方法によってはベッドに入る際に邪魔になります。圧迫感もあり、また操作する姿勢も無理のある形になるので、おすすめしません。疲れます。体が歪むかもよ。


・病室ベッド型

よく病室にある食事台のようなものにパソコンを設置する方法です。僕は設備がないのでやったことありません。以下想像となりますが…

基本的に見た目がダサい。

ベッドへのアクセスが悪くなるため、使って無い時にどう収納するかがカギになると思う。

ベッドも台も可動性が重要。電動で背もたれが立ち上がるようなやつじゃないと。つまり、健常者との相性は極めて悪い。


バーティカル

僕は基本的に仰向けで寝るんですが、この状態で一番体に負担のかからない設置方法を考えると、「寝ている顔の上(反重力方向の意)にディスプレイが下向きである」状態だと思うんです。スピーカーにしても同じ。ちょっとサイバーなカプセルですね。もはや常人の理解は得られないでしょう。

思い立ったらやってみないと気がすまないので、実際にメタルラックで組んでみました。

まず感じたのは、モノスゴイ圧迫感。確かに画面はよく見えるし、音像もすごく安定してるんですが洗脳されるような圧迫感が常に降り注ぎます。その時点で「ダメだ」と思いました。

また、ディスプレイをまぶしく感じた時に「逃げ場がない」というのもマズイ。顔をそむけたり、遠ざけたりすることができないわけですから。

キーボードやマウスの位置も問題です。これといっていい位置は思いつきません。ベッドに仰向けに寝て、右手にマウス。キーボードはおなかの上でしょうか?????

ベッドへのアクセスも悪いです。可動式にすれば少しは改善されるのかもしれません。総評して使えないんですが、ひとつ大きな改善案があることに気がつきました。

僕が実際に試したわけではなくただの妄想ですが、ディスプレイをプロジェクターに変更し、部屋の天井をスクリーンにしてそこに映せば圧迫感はかなり減少するはずです。場合によっては間接照明のように使ったり、プラネタリウムなんかもできるかもしれません。表参道ヒルズみたいに。そんな十分なスペースのある部屋をもっていれば、の話ですが。


【ディスプレイの明るさについて】

寝る前は蛍光灯の照明を消して白熱灯(の間接照明なんか)だけにする方も多いでしょう。薄暗い部屋の中で使うことになると思いますので、ディスプレイは手軽に明るさを変更できるものが好ましいです。もしくは、暗い設定でもはっきり映るものを選びましょう。



【最後に】

3回にわたって「寝ながらパソコンをいじる」というくだらないテーマについてコラムしてみましたが、いかがだったでしょうか。寝ながらコンピュータをいじりたいという考えは、現在はまだマニアの世界です。いいシステムができたからといって一般の人に自慢しようとすると激しくひかれてしまうことうけあいです。

こっそりひっそり、高性能かつエレガントでかわいいシステムをデザインする喜びを感じてください。