NASその後

先回、NASが欲しいと思いブログを書いていて書き終わる頃にはもう衝動的に購入してしまったわけだが、今回は家庭用NASについてのレポートを書いてみようと思う。全体的に、NASがどうかというよりこの機種がどうかという話になってくると思うが。

機種:I-O DATA LANDISK HDL-GX 300GB

http://www.iodata.jp/prod/storage/hdd/2006/hdl-gx/

【選択理由】

巷はBUFFALOかI-O DATA かの2択のようである。僕の行ったショップ(池袋ビックカメラパソコン館)もほぼこのメーカーのみ。あとはmac用に申し訳程度にラシーが置いてあるぐらいだ。玄箱も考えたが、とりあえず用途はファイルサーバのみしか考えていないので、これら専用機から選ぶことにした。

ちなみに私は個人的にBUFFALOが嫌いである。それほど明確な理由があるわけではないが、今まで良い製品に出会ったことがなく、地味にいやな目にあっている。そんな理由からBUFFALOは却下し、消去法的にI-O DATA の製品から選ぶことにする。

要望スペックは、300GB・ギガビットイーサ・USB2機、で3万円程度。メディアサーバ機能・アップルトークなどは必要ない。FTPはあったらうれしい程度。ブラウザ上で全て設定できるものがよいと思っていたが、当たり前のようだ。静穏で低発熱の方がよいのは当然だが、機種間でそれほど差が出るものではないと思ったので特に気にしなかった。ディスク交換の容易さも考慮していない。


【セットアップ】

LANに接続し起動すると、この機種はまずDHCPサーバを探し、IPアドレスをもらってくる。本体のみでIPアドレスを設定できるわけではなく、表示することすらできない。そのため、ネットワーク上の同機を検索するためのツールが付属している。もしかしたらユニバーサルプラグアンドプレイなるものでなんとかなったのかもしれないが、そんなことは考える間もなくツールを起動していた。

IPアドレスと管理者パスワードを設定し、運用設定を行う。

この機種はハードディスクが(名目上)独自フォーマットで、設定メニューからパーティションを切ることができない。基本1パーティションで、「共有フォルダ」単位での運用となる。この共有フォルダにはクォータを設定できるわけでもなく、例えば2つの共有フォルダを作った場合、このモデルではどちらのプロパティを見ても全容量は300GBと認識される。


【フォーマット形式】

上述した通り独自フォーマットなため、NTFSのおいしい機能(フォルダアイコンの変更や高度なユーザー権限管理、ジャンクション等)は利用できない。一応ジャーナルファイルシステムらしいが。EXT3とかか?


【USBポートについて】

この機種ではUSBポートが付いているが、主な利用方法は2つだ。

1.リムーバブルメディアのデータコピー

全面のUSBポートにリムーバブルメディア(SDカードを挿したカードリーダー等)を接続し、本体の「コピー」ボタンを押すと日付を基準としたフォルダが作成され、データがコピーされる。まだ使ってない。というか便利なんだろうか?

2.ストレージデバイスの追加

USB2.0対応外付けHDD等を接続することで、そのデバイスNASとして使うことができる。手持ちのドライブ(I-O DATA HDCなんとか)で試してみたが、問題なく認識・読み込みすることができた。ただし、NTFSのディスクにwindowsファイル共有で接続した場合は書き込むことができない(FTPで接続すれば書き込みできるらしい)。


SATAポートについて】

ハードディスクを追加し、ミラーリング等できるらしい。今のところ使ってない。


【ユーザー管理】

ユーザー管理については必要最小限の機能といえる。さすがに家庭/SOHO用といったところか。例えば、ある共有フォルダを、Windowsファイル共有の場合は全員に読み書き許可した場合、FTPでユーザーを制限しての接続ができない(アノニマスなら可)、等。はっきりいって使いづらい。一応のグループ機能はあるのだが。


【速度】

Windowsマシンのディスクの一部をファイルザーバとして使用するより圧倒的に遅い気がする。実測はしていない。ストレスなく使える臨界点といったところか。


windowsのセキュリティとの競合】

IE7.0をインストールした時かもしれないが、windowsをアップデートした場合にNASからの実行ファイルの起動が制限されてしまう場合がある。実際に起こった症状なのだが、ネットワークドライブにある電子署名の入っていないexeファイルを実行しようとすると、「セキュリティの警告」ウインドウが表示される。そこで「はい」を選択すれば何事も無く起動できるが、はっきり言って面倒で仕方が無い。設定項目をそれほど眺めたわけではないが、「以後この警告を表示しない」旨のチェックボックスもないため設定で無効にすることは出来ないのだろう。セキュリティ強化のための機能なのだろうが、はっきり言って邪魔くさい。余計なことすんな。
また、署名の無いローカルの実行ファイルのショートカットがネットワークドライブ上にある場合も同様のアラートが出る。vol.exeとかのショートカットでも出る。笑。ふざけんな。


てなわけで、windowsをアップデートした途端にめっきり使えなくなってしまいましたとさ。もう少し設定項目を見直してみます。




↓以下ゴミ

【動作実例】

音楽プレイヤーにプレイリストを作成してみた。

プレイヤーはJetAudio6フリー版で、NAS上にインストールされている。メディアファイルはOggVorbisとmp3の混在、ごくまれ(2%程度)にm4aが存在する。総件数3300程度、ビットレートは128bpsあたりが一番多い。NASはネットワークドライブとしてマウントしてある。

クライアントのCPUはセレロン2.5GHz、WindowsXP。回線速度は100Mbps。

まず、JetAudioを起動し、プレイリストを全消去した。そして新しいプレイリストを作成し、3000曲分のプレイリストを作成するのに10分程度かかった。また、本プレイヤーを終了させ、しばらくたってから再度起動させた場合、音楽ファイルを再生できるまで15秒ほどかかる。